Photo by Alistair Rickman
今年のマクラーレン・ホンダは低迷し続けており、これからホンダがどうなるのかが気になる所。
このような状況を生み出した張本人はホンダをF1復帰させたロン・デニスだと思います。
そのロン・デニスはマクラーレンから追い出されてしまい動向が注目されています。
一部の報道ではトロ・ロッソを買い取るのではないかとも噂されています。
それもそのはず、ロン・デニスが売却したマクラーレンの株式は54億を超えるとされています。(チームを買収するには少なすぎますが…)
……
私が気になったのは以下のニュース。
参照 ロン・デニス、マクラーレンの13台の歴史的なF1カー入手の可能性(F1-Gate.com)
ロン・デニスが売却した株式金額の担保となっているF1カーがすごいのです。
実はお金よりF1カーの方が価値があります。
ここでは担保となっているF1カーを見ていきましょう。
※当ページの写真はクリエイティブ・コモンズを使用していますので、使用したドライバーと一致しないものがあります。
MP4-1
photo by Louis Rix
輝かしい歴史を作り上げたMP4シリーズはこのマシンから始まりました。
MP4-1は初めてのカーボンファイバー製だったのですね。
MP4/2(ニキ・ラウダ:1984年)
MP4/2B(1985年)
MP4/2C(1986年)
photo by Bill Abbott
この丸っこいフォルムが印象的です。
リヤ部分の膨らみは強力なTAGポルシェエンジンを覆い隠しているのです。
1984年はニキ・ラウダがチャンピオンとなっています。
2位は同じマシンを駆るアラン・プロスト。
たった0.5ポイントの差でした。
MP4/2はアップグレードされながら3年ものシーズンを戦いました。
MP4/2B、MP4/2Cはアランプロストのチャンピオンカーです。
MP4/4(1988年)
photo by David Merrett
プロスト、セナのコンビで16戦中15勝をあげた名車です。
くさび形のフォルムが特徴です。
エンジンはホンダのターボエンジンRA168Eでした。
MP4/5(アラン・プロスト:1989年)
MP4/5B(アイルトン・セナ:1990年)
photo by Iwao
ホンダの自然吸気エンジンRA109Eを搭載したマシンがMP4/5。RA100Eを搭載したマシンがMP4/5Bです。ボア・ストローク、スロットルバルブ等を改良し、より強力なエンジンとなっています。
MP4/4から続く強力なホンダエンジンによってマクラーレンの黄金時代を築きました。
MP4/6(アイルトン・セナ:1991年)
photo by Takayuki Suzuki
この年もまた最強のホンダV12エンジンRA121Eのパフォーマンスによって、アイルトン・セナはチャンピオンを獲得しています。
しかし、ウィリアムズFW14の信頼性不足に助けられたことは否めず、シャシー性能不足が表面化した苦しい年でもあったのです。
MP4/8(1993年)
MP4/8(ランボルギーニエンジン・テストカー1993年)
photo by Tony Hisgett
ウィリアムズのハイテクマシンに対抗するため開発されたのが、マクラーレンのハイテクマシン、MP4/8です。
このマシンはホンダの撤退によって搭載するエンジンに試行錯誤がありました。
結局、レースではフォード・コスワースHB・V8エンジンを搭載しています。
ルノーV10エンジンにパワーでは劣っていましたが、アイルトン・セナの絶頂期の走りはシーズン5勝をマークしています。
MP4-13(ミカ・ハッキネン:1998年)
photo by Simon Clancy
ホンダ撤退による長い低迷の後、メルセデスエンジンによって復活を遂げたマシンです。
ミカ・ハッキネンはフェラーリのシューマッハとのバトルを制し初のチャンピオンとなっています。
MP4-14(ミカ・ハッキネン:1999年)
photo by David Merrett
1997年にマクラーレンに加入したエイドリアン・ニューウェイがフルに設計したマシンがMP4-14です。
序盤は信頼性に苦しみはしましたが、事故によるシューマッハの欠場にも助けられ、ミカ・ハッキネンが2年連続のチャンピオンを獲得しています。
MP4-23(ルイス・ハミルトン:2008年)
photo by Andrew Basterfield
ルイス・ハミルトンが初のチャンピオンとなったマシンです。
ライバルはフェラーリのフェリペ・マッサでした。
最終戦・最終ラップまではマッサのチャンピオンと思われていたのですが、激しくなった雨でスローダウンしたティモ・グロックをルイス・ハミルトンがパスし、劇的な結末を見ることになったのです。
まとめ
ロン・デニスがリストアップした13台のマシンはいずれもマクラーレンの歴史を築きあげてきた名車です。マクラーレンそのものと言い換えてもいいでしょう。
これらの価値は株式の価値などに比べるべくもありません。
ロン・デニスはこれらのマシンと共に引退するか、あるいは資金によってF1界にカムバックするかこれからの動向に目が離せません。
できれば、トロ・ロッソを買収してでも、その勇姿を見せてもらいたいと思っています。
© bluelady.jp
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