photo by Paul Williams
このカナダGPで初のエンジンペナルティー対象となったのがトロ・ロッソのマックス・フェルスタッペンです。
フェルスタッペンは前回のモナコGPでロータスのグロージャンに追突。すでに5グリッド降格処分を受けていました。
これらによって、グリッドはどのようになるのか見ていきたいと思います。
また、今回の予選ではパワーユニットの利用状況が国際映像で表示されていました。
アロンソの利用状況も明らかになりました。
2015年のレギュレーションの要約はESPNF1が分かりやすくまとめています。
さらなるコンポーネントが必要になった場合はケースに応じてそれぞれペナルティが科されられる。パワーユニット自体を完全に新しいものに交換する場合、2014年はピットレーンスタートを強いられたが、2015年は交換したコンポーネントの数に応じた累積的なペナルティを採用。コンポーネントのうち1つでも5基目を投入する場合は予選ポジションから10グリッド降格処分を、それとは異なるエレメントが5基目を必要とした場合は5グリッド降格ペナルティを受ける。6基目が必要になったコンポーネントがあれば新たに10グリッド降格処分が科せられ、6基目が投入される度に5グリッド降格処分、7基目以降も同様だ。エンジンコンポーネント交換に伴うグリッド降格ペナルティは当該レースで消化できなかった場合、次戦に持ち越されていたが、2015年は未消化分がタイム加算ペナルティに換算される。
マックス・フェルスタッペンのパワーユニット・利用状況
パワーユニットは6つのエレメントによって構成されています。
過去記事でもパワーユニットの構成については記載してきましたが、今回は国際映像の表示に沿って英語での表記を採用します。
以下は2015/3/28アップ記事へのリンクです。
https://slashd.xsrv.jp/cocoon/post-3405/
過去記事でのパワーユニット構成
- ICE(内燃機関)
- ES(バッテリー)
- コントロールユニット
- MGU-H(熱エネルギー回生システム)
- MGU-K(運動エネルギー回生システム)
- ターボチャージャー
国際映像でのパワーユニット構成
- Engine
- Energy Store
- Control Electronics
- MGU-H
- MGU-K
- Turbocharger
以上が過去記事と国際映像の対応になります。
マックスフェルスタッペンはついに5機目のEngineを使用してしまいました。
使用状況は以下の表のようになります。
フェルスタッペンのPower Units:Elements Used(パワーユニット使用状況) | |
---|---|
Engine | 5 ※ |
Energy Store | 2 |
Control Electronics | 3 |
MGU-H | 3 |
MGU-K | 3 |
Turbocharger | 2 |
※印が規定オーバー
マックス・フェルスタッペンのグリッドペナルティ
マックス・フェルスタッペンはEngineを交換したことによるペナルティ(10グリッド)と前回のクラッシュによるペナルティ(5グリッド)を合わせて15グリッドの降格処分が下されます。
しかし、カナダGP予選の結果、マックス・フェルスタッペンは12番手だったので、最後尾に回っても15グリッド降格処分を消化することができず、タイム加算ペナルティーも科されることになります(たぶん10秒ペナルティ:未確認情報)。
未消化のグリッド数とタイム加算ペナルティーの関係は以下のページを参照して下さい。
未消化のグリッド数に応じて次のタイムペナルティが科せられる。
残りグリッド数が1から5の場合: 5秒ペナルティ(最終のレースタイムに加算)
残りグリッド数が6から10の場合: 10秒ペナルティ(最終のレースタイムに加算)
残りグリッド数が11以上の場合: ドライブスルーペナルティ
今後のレースでもルノー、ホンダ陣営のPUは保ちそうにありませんので、予選が面白くなくなるかもしれませんね。
2トークンを使用したマクラーレン・ホンダは苦戦必至
ホンダのPU利用状況も思わしくありませんが、問題はホンダが利用した2トークン(残7トークン)がどの部分に利用されたかということです。
一部情報では「MGU-H」と「ターボチャージャー」ではないかという憶測もありますが、定かではありません。
→参照:「ホンダ密着:他メーカーを警戒、パワーは若干向上」AUTO SPORT WEB
→参照:「GP直送:信頼性にトークン使用? ホンダ新PUの謎」AUTO SPORT WEB
上記の記事にあるように、信頼性向上の目的でトークンを使用することは、あり得ませんので、パワーの向上を期待したのですが…
やはり信頼性がダウンし、バトンはERS系のトラブルを引き金に内燃機関のトラブルを引き起すことに。
結果、予選を欠場することになってしまいました。
フェルナンド・アロンソもベッテルとマッサのトラブルの助けもあって、やっとQ2進出(14番手)の状況。
今回のレースは望み薄のようです。
フェルナンド・アロンソのパワーユニット・利用状況
最後に国際映像に映し出されたフェルナンド・アロンソのPU利用状況を掲載しておきます。(どこかに全ドライバーのPU使用状況は載ってないのかな?)
フェルナンド・アロンソのPower Units:Elements Used(パワーユニット使用状況) | |
---|---|
Engine | 4 ※ |
Energy Store | 3 |
Control Electronics | 4 ※ |
MGU-H | 2 |
MGU-K | 4 ※ |
Turbocharger | 4 ※ |
※印は規定リミットいっぱい使ってます。
ジェンソン・バトンの情報も気になりますが、次戦以降、苦しい戦いが続くことに間違いありません。
(追記)バトンはMGU-HとTurbochargerが5機目で最後尾になってしまいました。
付け足しておくと予選の結果はハミルトンが44回目のポールを奪って、メルセデスの強さを見せつけました。(ロズベルグ2番手、ライコネン3番手)
ライコネンはミスがなければいいところに行ったかも。(決勝は期待)
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